GA4のセッションとは?初心者でもわかる意味・違い・確認方法を解説

Google Analytics 4(GA4)でウェブサイト分析を行う上で、まず理解しておきたいのが「セッション」という概念です。GA4のセッションは、従来のユニバーサルアナリティクス(UA)とは異なる点があり、正しく理解することで効果的な分析が可能になります。

この記事では、GA4のセッションについて、初心者の方でもわかりやすく解説します。意味やUAとの違い、確認方法に加え、セッション数を増やすための施策までご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでGA4分析に役立ててください。

GA4のセッションとは?基本的な意味を理解しよう

GA4におけるセッションとは、ユーザーがWebサイトまたはアプリとインタラクトした一連の活動を指します。ユーザーがサイトにアクセスし、ページを閲覧したり、動画を視聴したり、商品を購入したりといった行動がセッションとして記録されます。

従来のユニバーサルアナリティクス(UA)では、セッションは主にページビューに基づいてカウントされていましたが、GA4ではイベントベースでカウントされる点が大きな違いです。

例えば、ユーザーがWebサイトにアクセスし、以下の行動をとったとします。

  1. トップページにアクセス
  2. 商品ページを閲覧
  3. ブログ記事を読む
  4. 問い合わせフォームを送信

これらの行動はすべてイベントとして記録され、GA4ではこれら一連のイベントをまとめて1つのセッションとしてカウントします。

セッションの開始と終了

セッションは、ユーザーがWebサイトまたはアプリとインタラクトを開始したときに始まります。最初のインタラクションは、ページビュー、イベント、トランザクションなど、様々な種類が考えられます。

セッションの終了は、以下のいずれかの条件を満たしたときに発生します。

  • 30分間のアクティビティなし: ユーザーが30分間サイト上で何のアクションも起こさなかった場合、セッションは自動的に終了します。
  • 午前0時: midnight_campaign の設定が有効になっている場合、午前0時を過ぎると新しいセッションとしてカウントされます。
  • キャンペーンソースの変化: ユーザーが異なるキャンペーンソースからサイトにアクセスした場合、新しいセッションとしてカウントされます。

GA4のセッションは、ユーザーの行動をより正確に把握するために、イベントベースで測定されます。そのため、UAとはセッション数が異なる場合があり、GA4のレポートを分析する際は、この点を理解しておくことが重要です。

GA4とUAのセッションの違いを解説!

GA4とUAでは、セッションの計測方法が大きく異なります。主な違いは以下の3点です。

イベントベース vs. ページビューベース

GA4UA
セッションの計測方法イベントベースページビューベース
説明ユーザーのあらゆる行動(ページビュー、イベント、トランザクションなど)をイベントとして捉え、セッションをカウントページビューを基にセッションをカウント

UAでは、ページビューが発生するたびにセッションが開始されると考えられていました。しかし、GA4では、ページビューだけでなく、スクロール、クリック、動画再生など、ユーザーのあらゆる行動がイベントとして捉えられ、セッションのカウントに影響します。

セッションの終了条件

UAでは、ユーザーが30分間サイト上で何のアクションも起こさなかった場合、または午前0時を過ぎた場合にセッションが終了します。

GA4でも同様に、30分間のアクティビティなし、または午前0時でセッションは終了しますが、キャンペーンソースの変化もセッション終了の条件となります。

例えば、ユーザーがオーガニック検索でサイトにアクセスし、その後、広告をクリックして再びサイトにアクセスした場合、GA4では2つのセッションとしてカウントされます。

参照元の影響

UAでは、ユーザーがサイトにアクセスする直前に訪れていたサイト(参照元)が、セッションのカウントに影響を与える場合がありました。

例えば、ユーザーがAサイトからBサイトにアクセスし、30分以内に再びAサイトに戻ってBサイトにアクセスした場合、UAでは1つのセッションとしてカウントされることがありました。

しかし、GA4では参照元による影響は受けにくく、より正確にセッションをカウントすることができます。

これらの違いを理解しておくことで、GA4のレポートを正しく解釈し、Webサイト分析に役立てることができます。

GA4でセッション数を確認する方法

GA4でセッション数を確認するには、主に以下の2つの方法があります。

サイト全体のセッション数を確認する

サイト全体のセッション数を把握したい場合は、以下の手順で確認できます。

  1. GA4の管理画面にログインします。
  2. 左側のメニューから「レポート」をクリックします。
  3. 「集客」>「トラフィック獲得」の順にクリックします。

すると、指定期間中のサイト全体のセッション数が表示されます。

このレポートでは、セッション数だけでなく、ユーザー数、新規ユーザー数、エンゲージメント率、コンバージョン率など、様々な指標を確認することができます。これらの指標を総合的に分析することで、Webサイトのパフォーマンスをより深く理解することができます。

2. ランディングページ別のセッション数を確認する

特定のランディングページのパフォーマンスを分析したい場合は、以下の手順で確認できます。

  1. GA4の管理画面にログインします。
  2. 左側のメニューから「レポート」をクリックします。
  3. 「エンゲージメント」>「ランディングページ」の順にクリックします。

すると、各ランディングページのセッション数が一覧で表示されます。

このレポートでは、各ランディングページのセッション数、ユーザー数、平均エンゲージメント時間、コンバージョン率などを確認することができます。これらの指標を比較分析することで、どのランディングページが効果的に機能しているのかを把握することができます。

セッションの質を高めるには?エンゲージメントとの関係性

GA4では、セッション数だけでなく、セッションの質も重要な指標となります。

質の高いセッションとは、ユーザーがWebサイトと深く関わり、コンバージョンにつながる可能性が高いセッションを指します。

セッションの質を高めるためには、エンゲージメントを高めることが重要です。

エンゲージメントとは、ユーザーがWebサイトにどれだけ積極的に関わっているかを示す指標です。GA4では、以下の指標がエンゲージメントとして計測されます。

  • エンゲージメント率: エンゲージメントセッション / セッション数
  • エンゲージメントセッション: 10秒以上のセッション、コンバージョンが発生したセッション、2ページ以上閲覧したセッション
  • 平均エンゲージメント時間: ユーザーがWebサイトに滞在した平均時間
  • イベント数: ユーザーがWebサイトで行ったイベントの数

これらの指標が高いほど、ユーザーがWebサイトに深く関わっていることを示し、コンバージョンにつながる可能性が高まります。

エンゲージメントを高めるための施策

では、具体的にどのようにエンゲージメントを高めればよいのでしょうか?

以下に、具体的な施策をいくつかご紹介します。

  • 魅力的なコンテンツを提供する: ユーザーにとって有益で、興味深いコンテンツを提供することで、Webサイトへの滞在時間を延ばし、エンゲージメントを高めることができます。
  • Webサイトのデザインを改善する: 見やすく、使いやすいWebサイトデザインにすることで、ユーザーがストレスなくサイトを閲覧できるようにし、エンゲージメントを高めることができます。
  • ページの読み込み速度を改善する: ページの読み込み速度が遅いと、ユーザーが離脱してしまう可能性があります。ページの読み込み速度を改善することで、エンゲージメントを高めることができます。
  • モバイルフレンドリーなサイトにする: スマートフォンで快適に閲覧できるWebサイトにすることで、モバイルユーザーのエンゲージメントを高めることができます。
  • CTAを効果的に配置する: ユーザーに行動を促すためのCTA(Call To Action)を効果的に配置することで、コンバージョン率を高めることができます。

これらの施策を実行することで、エンゲージメントを高め、セッションの質を向上させることができます。

GA4のセッション数を増やす施策を紹介

Webサイトへのアクセスを増やし、GA4のセッション数を増やすためには、様々な施策を総合的に取り組むことが重要です。

ここでは、効果的な施策をいくつかご紹介します。

SEO対策を強化する

検索エンジン最適化(SEO)は、Webサイトを検索エンジンのランキングで上位表示させるための施策です。

SEO対策を強化することで、Webサイトへの流入経路を増やし、セッション数を増やすことができます。

具体的なSEO対策としては、以下のものがあります。

  • キーワード調査: ターゲットキーワードを調査し、Webサイトに適切に配置する。
  • コンテンツSEO: ユーザーにとって有益なコンテンツを作成し、Webサイトに掲載する。
  • テクニカルSEO: Webサイトの構造やコードを最適化し、検索エンジンにクロールされやすいようにする。
  • 被リンク獲得: 他のWebサイトから被リンクを獲得することで、Webサイトの権威性を高める。

広告を活用する

リスティング広告やディスプレイ広告などのWeb広告を活用することで、ターゲットユーザーに直接アプローチし、Webサイトへの訪問を促すことができます。

広告出稿の際には、ターゲットユーザー層や予算に合わせて、適切な広告媒体や配信方法を選択することが重要です。

ソーシャルメディアを活用する

Facebook、Twitter、Instagramなどのソーシャルメディアは、Webサイトへのトラフィックを増やすための有効なツールです。

ソーシャルメディアで積極的に情報発信を行い、Webサイトへの訪問を促しましょう。

メールマーケティングを活用する

メールマガジンなどを配信することで、既存顧客や見込み顧客との接点を維持し、Webサイトへの再訪問を促すことができます。

Webサイトの使いやすさを改善する

Webサイトの使いやすさを改善することで、ユーザーの離脱率を減らし、セッション数を増やすことができます。

具体的には、以下の点に注意しましょう。

  • ページの読み込み速度を改善する
  • モバイルフレンドリーなサイトにする
  • ナビゲーションをわかりやすくする
  • 見やすく、わかりやすいデザインにする

これらの施策を総合的に取り組むことで、Webサイトへのアクセスを増やし、GA4のセッション数を増やすことができます。

まとめ|GA4のセッションを理解してWebサイト分析に活かそう!

この記事では、GA4のセッションについて、その意味からUAとの違い、確認方法、そしてセッション数を増やす施策まで詳しく解説しました。

GA4のセッションは、UAとは異なり、イベントベースでカウントされます。ページビューだけでなく、スクロールやクリックなど、ユーザーのあらゆる行動がセッションに影響を与えることを理解しておきましょう。

セッション数を増やすためには、SEO対策、広告、ソーシャルメディア、メールマーケティングなど、様々な施策を総合的に取り組むことが重要です。

また、セッションの質を高めるためには、エンゲージメントを高める施策も必要です。魅力的なコンテンツを提供し、Webサイトの使いやすさを改善することで、ユーザーの滞在時間を延ばし、コンバージョンにつながる可能性を高めることができます。

GA4のセッションを正しく理解し、分析に役立てることで、Webサイトのパフォーマンス向上に繋げることが可能になります。ぜひ、この記事で得た知識を活かして、Webサイト分析に取り組んでみてください。

よくある質問

GA4でセッションが複数カウントされるのはなぜ?

GA4では、以下の場合にセッションが複数カウントされることがあります。
30分以上サイトを離れていた場合: ユーザーが30分以上サイトを離れて再びアクセスした場合、新しいセッションとしてカウントされます。
午前0時を過ぎた場合: midnight_campaign の設定が有効になっている場合、午前0時を過ぎると新しいセッションとしてカウントされます。
異なるキャンペーンソースからアクセスした場合: ユーザーが異なるキャンペーンソース(例:オーガニック検索→広告)からサイトにアクセスした場合、新しいセッションとしてカウントされます。
異なるデバイスからアクセスした場合: ユーザーがスマートフォンでサイトにアクセスした後、パソコンで同じサイトにアクセスした場合、別々のセッションとしてカウントされます。

セッションのタイムアウトはどのようになっていますか?

GA4のセッションのタイムアウトは、デフォルトで30分に設定されています。つまり、ユーザーが30分間サイト上で何のアクションも起こさなかった場合、セッションは自動的に終了します。
ただし、このタイムアウト時間は、GA4の設定で変更することができます。

ダイレクトトラフィックのセッションが多い原因は何ですか?

ダイレクトトラフィックとは、ユーザーがブラウザに直接URLを入力してサイトにアクセスした場合や、ブックマークからアクセスした場合などを指します。
ダイレクトトラフィックのセッションが多い原因としては、以下のことが考えられます。
ブランド認知度が高い: ブランド認知度が高い場合、ユーザーが直接URLを入力してサイトにアクセスする可能性が高くなります。
オフラインでのプロモーション: テレビCMや雑誌広告など、オフラインでのプロモーションを実施している場合、ユーザーが直接URLを入力してサイトにアクセスする可能性が高くなります。
メールマガジンからのアクセス: メールマガジンに記載されているURLをクリックしてサイトにアクセスした場合、ダイレクトトラフィックとしてカウントされることがあります。
ダイレクトトラフィックが多いからといって、必ずしも悪いわけではありません。しかし、ダイレクトトラフィック以外の流入経路が少ない場合は、SEO対策や広告などを活用して、流入経路を多様化する必要があります。

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